リアルウエスタン > ロデオ > これがロデオだ! > ステア・レスリング
ステア・レスリング
Steer Wrestling

steer.jpg (23688 バイト)ステア・レスリングは、レスリング といっても牛と格闘をするわけではない。走っている馬の上から、若い牛に飛びついて首をひねって引き倒すまでの時間を競う競技である。

まず、ゲートを開けて中の若い牛(子牛と大人牛の中間)を放す。牛は走りだし、選手は、その一瞬後に馬で走り出す。追いついた瞬間、馬の上から牛に飛びつき、片腕を牛の角に、もう片腕を牛の顎の下に巻き付け、これと同時に自分の両足を地面に食い込ませて踏ん張り、体を後ろに向けながら牛の首をひねる。牛はひっくり返り、牛の背骨が地面に付き、仰向けになった時点で時間が止められ、牛が走り出してから仰向けにするまでの速さを競い合う

選手は、牛が走り出してからスタートしなければならない。選手の馬の前にはロープが張ってあり、このロープは牛がゲートを出ると同時に落ちる仕掛けになっている。このロープはタイマーのスタートスイッチになっていて、牛が出る前に馬がこれを切るとペナルティ・タイム、5秒が加算されてしまう。

Steer Wrestling は他にも似た種目に、ブル・ドギング (Bull Dogging) とか、シュート・ドギング (Chute Dogging) というものもある。

「The Cowboy Way」 という映画をご覧になった方ならばビル・ピケット (Bill Picket) という人の名前が出てくるのをご存知だろうか?実は、ある日このピケットが若い牛を追いかけ、ロープを掛けようと何度もロープを投げたのだが、牛がいとも簡単にスルリと縄を抜けていく。そのうちピケットは腹が立って、馬から牛の背に飛び掛かると、腕を角にかけ、ブルドッグが牛を捕まえる時の様に牛の下唇に食らいついた!

そして、牛が怯んだところで首をひねって牛をひっくり返し、足を縛ったのだ。 これを偶然見たピケットのボスは、彼をロデオの元祖ともいえるウエスタンショーに出した。これが、後に競技となっていったのである。もちろん、現在のカウボーイは牛の下唇に噛み付いたりなんかしない。  

因みに、The Cowboy Way で彼らがコンビを組んで優勝した種目がチーム・ローピングで、ペパーが1人でロデオで優勝した種目が サドル・ブロンコ・ライディング (Saddle Bronc Riding) である(彼が馬に乗り、出て来た枠みたいなのがシュート (Chute))。

Written by Randy Reese and Edited by Masaji Munekuni.


Copyright © 1998-2006 Real Western All Rights Reserved.
無断転載禁止