カウボーイハットには、主にフェルト製とストロー製がある。皮製のハットは単に観光客向けであり、アメリカでも売られているが、リアルカウボーイは被っていない。
フェルト製ハットの主原料はウールを使ったフェルト。それにビーバの毛を混ぜて硬くしてある。高級品ほどビーバの毛の割合が多い。色は、黒やクリーム色(少し茶色ががった白)、茶、グレーがほとんどで、他にあまり見かけないが真っ白や赤、青など様々なバリエーションもある。
ストロー製は、よくある日本の麦わら帽子に比べ、繊維が遥かに緻密に織られており、更に表面をコーティングしてあり、薄くて硬い。また、ブリムの周囲には形を保つため、ワイヤーが通してある。色は、少し黄色ががった白っぽい色が主流。真っ白や黒もある。
夏はストローを、冬はフェルトをかぶることが多い。暑い夏でも日陰に入るととても涼しい、乾燥したアメリカの気候ではカウボーイハットはとても有効だが、湿度が高い日本ではストローハットでさえも暑さを感じる。
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フェルトハット |
ストローハット |
フェルト製は比較的水に強いが、実際には白系のハットは汗などで染みになるし、黒系のハットでも色落ちしてそれが衣服に付着して染みになることがある。また、形が崩れる(フェルトの形は補正可能)。
ストローハットはコーティングしてあり、多少の雨に濡れてもいいが、ストローの芯まで染み込むと色が変わってやはり染みになる。また、繊維が柔らかくなって、劣化してしまう。
ハットを綺麗なまま保ちたいなら、どちらもなるべく水に当てないほうがいい。水やシミから守るスプレーも売られている。日本ではアメリカに比べて汗をかきやすい気候なので、汗染みができやすい。まぁ、でも、多少の汚れがあったほうが、リアルカウボーイらしくて格好良いだろう。
ストローハットは、曲げすぎると折れたり割れたりして元に戻らず注意が必要だ、フェルトのハットは一生もんになり得るが、ストローハットは水が染み込んで柔らかくなったり、長年持たせるのは難しい。夏の間だけかぶっていても数年でくたびれてしまうため、毎年新しいストロー製ハットを購入する人もいる。カナダの友人は、16年間同じストローハットを愛用し、布の様に柔らかくなっていたが。